- 2022.06.29
- 家づくりお役立ち情報
天井の高さはどれくらいがいいの?
天井の高い家は広く開放的に感じますよね。今日は天井の高さのお話です。
天井の高さはどれくらいがいいの?
一般的に、日本の家の天井の高さってどれくらいなのでしょうか?
答えは、『240㎝』つまり、2m40㎝です。
建築基準法では天井高は210㎝以上必要と定められており、一昔前は220㎝くらいのものが多かったですが、最近は椅子に座っての生活が主流になったこともあり、240㎝が一般的になってきました。
近年は240㎝より高い天井の家も多くなってきています。吹き抜け天井や勾配天井などの天井の高い家は、開放的で広さを感じられるため人気があるんですね。
高い天井のメリットとは?
天井の高い家が人気の理由は『解放感のある空間になる』こと。これこそが天井が高いことのメリットです。
特に吹き抜けや勾配天井などは、さらに天井高を上げることができるため、より開放的な空間を作り上げることができます。
また、天井を高くすることで高い位置に窓を設置することができるため、光を取り込んだり、視線の抜けを作ることが可能になります。
明るく開放的な家にできることが天井が高いことの魅力ですが、デメリットはないのでしょうか?
高い天井のデメリット
明るく開放的な高天井にも、注意しなくてはいけない点があります。
それは
・冷暖房効率が下がる
・建築費用がアップする
・狭い部屋だと逆効果も…
の三つです。
・冷暖房効率が下がる
天井が高くなるということは、部屋の容積が増えることになります。
部屋の空間が広くなるため、結果として天井が低い部屋と比べて冷暖房効率が下がってしまいます。
暖かい空気は上に溜まり、涼しい空気は下に溜まりやすいためなおさらです。
天井の高い家にするなら、断熱性・気密性の高い施工とセットにすることが必須となります。
・建築費用がアップする
数十センチ程度天井が高い家ならばそれほど変わりませんが、吹き抜けにする場合などは構造上太い柱を使わなくてはいけなくなるため、建築費用がアップする場合があります。
また、天井や壁紙を施工する際に足場が必要になり、費用がかさむことも…。
・狭い部屋だと逆効果も…
高い天井には部屋を開放的に見せる効果があるとお伝えしましたが、実は狭い部屋だと逆効果になることも…。
狭い部屋なのに天井だけを高くすると、縦の長さだけが強調されすぎてしまい、逆に部屋が狭く感じてしまうんです。
部屋を広く見せるにはバランスが大切です。なんでもかんでも天井を高くするのではなく、部屋の広さとのバランスを考えて設置することが大切です。
天井は高い方がいいの?
天井が高い方が、明るくて開放的な空間を作ることができるのが魅力です。
ですが、実はあえて天井を低くすることで、落ち着きのある空間を作り出すことも可能です。
例えば和室や畳コーナーは、天井が低い方がなんだか落ち着きます。畳(地べた)に座ることから、あまり天井が高すぎると開放的というよりはソワソワ落ち着かない空間になってしまうからなんですね。
また、天井の高さにあえて高低差を付けることでメリハリを出すという方法もあります。天井高が一辺倒だと、どうしても間延びした空間に見えてしまいがち。そこにあえて低い部分を作ってあげることで、メリハリと落ち着きのある空間に仕上げることができますよ。
天井を高くするのは、高い天井を作ることが目的なのではなく、過ごしやすい空間を作ることが目的です。そのため、なんでもかんでも天井を高くしていいものではありません。
自分たちの作り上げたい雰囲気が、開放的な空間なのか?落ち着いた空間なのか?はたまたメリハリのある空間なのか?自分たちの理想に合わせて、天井の高さを考えてみてくださいね。
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