- 2022.06.20
- 住宅豆知識
電気代が高騰している今も、オール電化はお得なの?
電気代がどんどん上がっており、家の電気代が上がった!という方も多いのでは?
そんな今でもオール電化の家って光熱費が安くなるの?
電気代が高騰している今も、オール電化はお得なの?
オール電化とは、お風呂やキッチンにガスを使わずに、エコキュートやIHを取り入れて家じゅうの光源、熱源を電気で賄っている家のこと。
以前は電気代が安かったことや、オール電化の家庭に対する割引などもあったため、光熱費を抑えるならオール電化!と言われていました。
しかし、昨今のエネルギー不足や社会情勢の影響で電気代が高騰し、オール電化のメリットが少なくなってきています。
請求を見て、電気代が上がったことを実感している方も多いと思います。そんな今、オール電化を選ぶのは失敗なのでしょうか?
今、オール電化は失敗なのか?
北陸電力は、オール電化の家庭の電気代を上げると発表しました。それ以降、金額が上がってしまい、オール電化をやめようかな…と考えている方も増えています。
しかし、現在でもオール電化には金額的なメリットがあります。
・基本料金が電気だけ
電気とガスの併用の場合、基本料金が電気とガスの両方にかかりますが、オール電化の場合は電気のみになります。
一般的な契約であれば、電気の基本料が1200円程度、ガスの基本料金が1500円程度となり、
オール電化 = 基本料1200円
電気+ガス = 基本料金2700円
と、電気とガスの場合の方が基本料金が高くなります。
・夜間電力が安い
オール電化の場合、エコキュートでお湯を沸かすことになります。エコキュートは深夜電力を使いお湯を沸かす仕組みのため、夜間電力が安いプランにしておけばお得にお湯を沸かすことが可能です。
日中家にいることが少ない家庭の場合、夜間電力がお得なプランに加入することで電気代を安く抑えることができます。
電気もガスも月額は基本的に【基本料金+従量制料金(使用量×単価)】で算出されます。
オール電化とガス併用のどちらがコストを抑えられるかは、ガスの基本料金分がオール電化で賄えるかどうかがポイントといえるでしょう。
日中家にいることが少なく夜に電気の利用が集中する家庭の場合、深夜電力の値引き分がガスの基本料金を上回ることが多く、オール電化のほうがお得になるケースが多いです。
※電気の利用量や使用する時間帯、同居人数などによるため一概には言えませんが※
保険料も安くなるかも?
オール電化の家の場合、家の設備に火を使うものがないことから火災保険の料金が割引されることがあります。(保険会社やプランによる)
まだまだ割引を導入している保険会社は少ないですが、これもオール電化の価格的メリットといえるでしょう。
金額以外でオール電化が優れている点
・火事のリスクが減る
上でも述べた通り、家の設備に火を使うものがないため、ガスを使う場合よりも火事のリスクが減ります。
また、ガス漏れの危険性もないため、オール電化はガスの併用と比べて比較的安心と言えるでしょう。
・キッチンのお手入れが楽
IHクッキングヒーターは、ガスコンロのような五徳がなくフラットで、天板もガラスなどでできており凸凹が少ないため掃除がらくちんです。
キッチンを清潔に保つことができるのもオール電化住宅の魅力の一つです。
・室内の空気を汚さない
IHは電気を使って発熱するため、ガスのように燃焼時の匂いや二酸化炭素、一酸化炭素を発生することがなく、室内の空気を汚しません。
・太陽光の電力も活用できる
太陽光発電システムなどの自家発電装置を設置していれば、万が一の時にも電力を使えるため安心です。
また、自家発電した電力を使用することで電気代を抑えることも可能ですので、災害時にも安心でエコな住宅を作ることができます。
このように、光熱費以外にもオール電化の魅力はたくさんあります。
オール電化にもデメリットがある
オール電化は日中の電気使用が多い家庭の場合、ガスと併用よりも金額が高くなる場合があります。
その他にも、こんなデメリットが…
・初期コストが高い
オール電化の場合、初期導入コストが高くなります。
エコキュートやIHの導入費用が、ガス機器の導入費用より高額なことが要因です。
長期的に見ればオール電化のほうがお得になる場合でも、初期投資がかかることは頭に入れておきましょう。
・直火調理ができない
料理が好きな方は、直火調理ができないのが寂しく思うかもしれません。
決して火力が低いわけではありませんが、IHヒーターから調理器具が離れてしまうと熱が伝わらなくなるため、直火でフライパンをあぶりながら調理するなどの料理ができないため注意しましょう。
また、IH対応の調理器具しか使うことができないため、お目当てのフライパンが使えなかった…なんてことも注意が必要です。
・停電時に機能しない
オール電化の家は、停電時になにもできなくなってしまいます。
お湯はエコキュートに溜まっている分は使うことができますが、なくなったら終わりです。
また、IHも使えないため料理をすることができませんし、冷暖房機器も使えません。万が一に備えて、カセットコンロや石油ストーブなどを用意しておくのが良いでしょう。
オール電化にする際に、直火調理ができない点を気にする方が結構多いです。お料理が好きな方はIHではなくガスコンロを導入する方が多いですね。
電力会社も選べるようになった
少し前までは住んでいる地域によって契約できる電力会社は決まっていました。例えば福井県なら北陸電力といったように、選べる電力会社に制限があったんです。
しかし、2016年の法改正によって電力自由化がなされ、様々な企業や電力会社と契約ができるようになりました。
様々な企業の中から自分たちに合ったプランを選ぶことができるため、より便利でお得なものを比較して加入できるようになったんです。
しかしその多くがネットでの契約だったり、アフターフォロー体制が不十分だったりするため、何かあったときにある程度自分で対応する知識が必要な点には注意が必要です。
安いからといって安易に契約せずに、きちんと下調べをしてから申し込むようにしましょう。
オール電化にするなら断熱も忘れずに!
電気代を最もよく使うもの、それは【エアコン】です。
夏場、冬場の光熱費が上がる原因の多くはエアコンを使うからにあるんですね。
エアコンをどれだけかけても、断熱性能が悪いと十分に機能を発揮できず、結果的に電気代が上がってしまいます。
家の断熱性を高めて効率良く暖房を使う工夫をすることが大切です。
まとめ
電気代が高騰してきている今でも、オール電化はお得にそして便利になる場合があります。
この記事を参考に、自分たちの生活スタイルに合わせて、オール電化にするかガス併用にするかを考えてみてはいかがでしょうか?
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