Ishimaru's ブログ

2022.04.05
家づくりお役立ち情報

Low-Eガラスで省エネ対策

電気代がどんどん値上がりしていることや、環境への配慮、SDGs等の観点から、省エネへの意識が高まっており、住宅にもエコが求められるようになってきています。

そして住宅で効果の高い省エネ対策と言えば【断熱】です。


Low-Eガラスで省エネ対策


断熱に重要なのは、【室内の熱を逃がさない】【外の熱を中に入れない】ことで、暖房や冷房の効率を良くし、電気代を抑えることで省エネにつながるんですね。

以前のブログ『断熱の鍵を握るのは窓!!』にも書きましたが、窓は断熱をするにあたって非常に重要な要素なんです。

その中でも【Low-Eガラス】はより断熱性能を高めることができる窓として人気があります。

では、Low-Eガラスとは一体どんなものなのでしょうか?今日は家の断熱性能を上げるLow-Eガラスについて詳しくご紹介します。


Low-Eガラスの特徴とは?


Low-Eガラスとは、ガラスの表面に特殊な金属の膜をコーティングしたガラスのこと。このコーティングが断熱効果を生みます。

Low-Eとは『Low-Emissivity』の略で、Emissivityは日本語で『放射率』という意味です。つまりLow-Eガラスとは『放射率の低いガラス』という意味になります。

窓からの熱の出入りの原因は『放射伝熱』によるものがおよそ6割を占めます。Low-Eガラスは、放射率を低くすることで放射伝熱を抑え、熱が逃げていくのを防いでいるんです。

また、このコーティングには遠赤外線を反射する効果もあり、これにより室内の暖かい熱を反射して逃がさないという特徴もあります。

放射伝熱を抑えて、遠赤外線を反射する。Low-Eガラスはこの二つの効果で断熱効果を高めているんです。

Low-Eガラスはペアガラスと組み合わせて使うことが前提です(Low-E複層ガラスなどと呼ばれることもあります)。


1枚ガラス・ペアガラス・Low-Eガラスの違い


ではここで、各ガラスの違いを見ていきましょう。

 

まず、前提として熱の伝わり方には『伝導』『放射』『対流』の3つがあります。

・伝導

物体を通して伝わる熱

・放射

赤外線によって運ばれる熱

・対流

液体や気体が循環して移動する熱

 

そしてそれぞれのガラスでは遮断できる熱の種類が違います。

・1枚ガラス

伝導 × 放射 × 対流 ×

・ペアガラス

伝導 〇 放射 × 対流 〇

・Low-Eガラス

伝導 〇 放射 〇 対流 〇

 

このように、Low-Eガラスはすべての熱の伝わり方に対応しているため、断熱効果が非常に高くなるんです。


Low-Eガラスの効果


Low-Eガラスはその他のガラスには遮断できない放射伝熱を約8割遮断するといわれており、その他のガラスよりも高い断熱効果を発揮します。

では、具体的にLow-Eガラスとその他のガラスの断熱効果はどれくらい差があるのでしょうか?

ガラスから逃げていく熱の量を数値化すると、(単位は難しいので無視してください)

1枚ガラス 6.0W/㎡・K

ペアガラス 2.9W/㎡・K

Low-ガラス 1.9W/㎡・K

となり、ペアガラスと比べても約2分の1、1枚ガラスと比べるとなんと約3分の1と、かなり断熱効果が高いことがわかります。


Low-ガラスのメリット・デメリット


Low-Eガラスのメリットは、上記で挙げた通りその高い断熱効果です。窓から逃げる熱を最小限に抑えてくれるので、冷暖房効率があがり、結果省エネにつながります。

デメリットは導入費用が高いこと。その他のガラスと比べると1枚1枚の金額が高くなってしまうので、導入する場所は慎重に選びましょう。


まとめ


以上、今日はLow-Eガラスについてご紹介しました。

断熱効果を高めるためには、壁や床の断熱材はもちろんですが、窓の性能が大きなカギを握っています。

その中でもLow-Eガラスは非常に断熱性能の高い窓です。

新築はもちろん、リフォームでも取り入れることが能なので、寒いおうちが気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

☟関連ブログはこちら☟

『断熱のカギを握るのは窓!』

『トリプルサッシはすごい!』

 

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